デジタルサイネージ導入のメリットや費用の内訳
デジタルサイネージとはどのようなものなのか、何の役に立つのかを把握して自社の宣伝や広告に役立たせましょう。費用の内訳などを見れば、決して損をするものではありません。
デジタルサイネージとは、いわゆる「電子看板」と言われるアイテムです。今ではあちこちで見られるデジタルサイネージですが、この仕組みや費用はどうなっているのでしょうか。果たして自社で運営したいと考えたときに実現出来るものなのか。そうした気になる点を考えてみました。メリットや具体的な活用シーンを想定することで、より目標がはっきりするでしょう。
デジタルサイネージトは何か?
デジタルサイネージとは、液晶パネルなどの電子的な表示機器を使用して配信するメディアのことです。電子看板やデジタル看板とも呼ばれています。従来の看板や広告よりも利便性が高く、注目を集めているメディアと言えるでしょう。ここまでデジタルサイネージが浸透した理由には複数の理由が考えられますが、そのひとつの液晶パネルの価格の低下があげられます。液晶パネルの薄型化・小型化はさまざまな場所にデジタルサイネージを取り付ける機会を生み出しました。 デジタルサイネージは紙や木材で出来た看板や広告のよりも、はるかに多い情報を伝達することが出来ます。音や動画、場面の切り替えまで可能なのです。1つのスペースで複数の情報を宣伝出来ることに加え、音と光は他人の耳目を集めることを得意としています。 現在は看板や広告だけではなく、総合案内やデジタルアート分野でもデジタルサイネージが導入されるようになりました。空間演出も行えるようになり、ますます活躍の幅が広がりつつあります。オフィスサイネージという形式のパネルも現れ、デジタルサイネージと同じ仕組みで社内情報共有板として活躍しているケースもあるほどです。小型化やタッチパネル化 も進み、今後も新しいタイプのデジタルサイネージが生まれることでしょう。
デジタルサイネージの仕組みとは?
デジタルサイネージの仕組みは、それほど難しいものではありません。まず、デジタルサイネージには「スタンドアロン型」と「ネットワーク型」の2種類が存在します。 「スタンドアロン型」は文字通り自立型です。デジタルサイネージのパネル1枚に配信コンテンツと配信機能が備わっています。表示したい内容は備え付けのHDDやUSBメモリに格納し、時間がくれば起動して動画や画像を配信するのです。1つだけパネルを導入したいという場合や、コストを削減したい場合に向いている仕組みと言えます。 「ネットワーク型」は、現在デジタルサイネージの主流となっている仕組みです。液晶パネルはあくまで映像表示を行う機材となり、配信内容や情報はクラウド上か配信機器のパソコン内部やサーバーに格納されています。広告として利用する際には、一斉にこれらの情報をネットワークを介して液晶パネルに反映させるので、一気に広範囲への宣伝が可能となります。ネットワーク管理者がひとり在籍しているだけで、膨大な量の情報を操作しながら人へ宣伝を行うことが出来るため、注目を集めている手法です。 デジタルサイネージの仕組みは、この2つが主となります。自社の使用場面やアピール したい顧客属性によって、使用する仕組みを分けることが大切なことになるでしょう。
デジタルサイネージを導入するメリットについて
デジタルサイネージを導入するメリットは多く、すでに多くの場所で導入されていることからも、そのメリットの強さがわかります。 まず従来の紙による宣伝よりも、はるかに低コストで済む点があげられます。映像コンテンツと配信者は管理者ひとりで行うことが可能です。場所やスペースも取らず、次々と情報を更新することが出来ます。紙のように深夜に取り換え作業をしたり、人員を確保する必要がありません。 情報の視認性が高い点もメリットです。画像だけではなく音や光を流すデジタルサイネージは、人の目をひきつける効果があります。複数の液晶パネルの画像を同時に切り替えたり、時間帯によって異なるビジュアルを展開すればそれだけ注目を集めることが可能です。 以外と知られていないポイントですが、デジタルサイネージには災害時などに役立つ効果もあります。暗闇でも明るく表示される看板であるという特性を活用して、施設内の人の誘導や音声による指示が可能となるのです。リアルタイムで情報伝達が出来る点や、設置場所の自由度が高い点はデジタルサイネージの大きなメリットと言えます。 壁掛け型が主流のデジタルサイネージですが、現在は埋込型やスタンド式な ど複数の設置方法が用意されており、より便利に使用することが出来るでしょう。
デジタルサイネージの活用シーン
デジタルサイネージの活用シーンの中でも、現在主流であるものは販売促進やプロモーションの分野です。従来のポスターの役割は、すでにデジタルサイネージに変わりつつあります。動画と音声・音楽でも情報が伝えられることや、画面そのものを切り替えることで情報量を増やせることは、広告として最適な機能と言えるでしょう。 同時に情報共有システムとしての活用も見られます。公共施設の案内板や、社内共有情報の提示にデジタルサイネージは便利です。必要な情報はすぐに更新することが出来る上に、管理者も少なくすみます。公共施設や地図などで使用されているデジタルサイネージの場合は、タッチパネル式を採用しているケースも多く見られるものです。必要な情報や知りたいもの・場所をタッチすることで、役立つ情報をデジタルサイネージを見ている側が引き出すことが出来ます。 蓄積された情報を活用すれば、どの時間帯にどうした属性の人物がデジタルサイネージを見ているのか、利用しているのかを把握することも可能です。情報を分析し、把握すればより効果的な広告が打てることや、マーケティングデータとしての活用も期待出来ます。 小さいパネルタイプであればメニュ ー表や料金内訳を簡単に表示したり、おすすめの商品をわかりやすく提示するなどお店のニーズに合わせて利用することが可能となるのです。
デジタルサイネージ導入費用の主な内訳
デジタルサイネージを導入するにあたって絶対にかかる費用は以下のものです。 まず映像を映し出す「ディスプレイ」が必要となります。こちらは屋内型・屋外型にわかれており設置場所によって液晶パネルの強度や明るさを選択することが可能です。相場は、10万円から40万円ほどとなります。屋外となると防塵仕様が適用されるため、高額になりやすい傾向にあるのです。 現在主流のネットワーク型の場合、セットトップボックスという情報配信機器を購入する必要が出てきます。同時にコンテンツマネジメントシステムをというソフトウエアを導入し、情報管理を行わなければなりません。これらの必要は合わせて5万円程度と言われています。一般的にはセットトップボックスのほうが高額です。 もし費用を削減したいのであれば、内訳の中でもコンテンツの制作費用部分にメリハリをつける形になるでしょう。配信する情報は、自社で制作することも出来ますが人目を引くにはプロに任せたいところです。静止画であれば1万円から3万円ですが、動画となると10万円以上が相場となります。 デジタルサイネージの費用内訳は、液晶パネル・セットトップボックスとコンテンツ管理ソフト・配信コンテ ンツが主な項目です。あとはこれらに、設置の際の工事費用がかかるケースも見られます。事前に見積もりを取るべきでしょう。
デジタルサイネージが注目を集める理由は、その情報の視認性の高さと設置のしやすさにあります。液晶パネルの低価格化は、デジタルサイネージ導入に拍車をかけました。今、打ち出したい商品やサービスがある方には、大変おすすめの機器と言えるでしょう。